デニロ

孤独な天使たちのデニロのレビュー・感想・評価

孤独な天使たち(2012年製作の映画)
3.0
デヴィッド・ボウイの曲は実に効果的。
さまよいゆく自分を重ね合わせている主人公の少年。

わたしにとって70年代のデヴィッド・ボウイは憧れだった。『戦場のメリークリスマス』は美しかった。が、しかし。レッツ・ダンスを耳にして、何?これ。

まあよい。

少年はいつも動かない。世界ばかりが沈んでいくんだ。

少年時代なんて、もう、何が何だかわからない毎日で、学校なんておそらく何の意味もないと思いつつも、仕方がない、みんなと一緒になっていないと何となく不安だし、それが当たり前なんだと無理矢理納得させたりして、毎日を過ごしていたような気がしていた。いや、もう無茶苦茶なパッションに溢れかえり、走ったり、登ったり、叫んだりしながら堂々巡り、解決らしい解決などない。
全部世の中のせいにして、でも、それはそれでいいんだと、今はそう思う。

ラスト。少し大人になったつもりのロレンツォに、ベルトルッチはちょいとひどい悪戯をしている。

まだまだ、あまちゃんです。
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