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ザ・ワーズ 盗まれた人生のNMのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・ワーズ 盗まれた人生(2012年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

クレイが「ザ・ワーズ」を書き、
ローリーは「窓辺の涙」を盗む。
最後のやり取りは面白い。
馬鹿っぽく見えていたクレイの態度が急変して
上に立ち、ずる賢そうだった若いダニエラが
オチる。しかしいざキスをした途端男は驚いて
急に帰らせる。
「ごめん」の場面を回想し、画面を見つめて
エンディング。なにを意味するのか。
ずっと抱えていた秘密を出会ったばかりの女に
突然話すのはやや不自然。
そこでこのやたらに近寄ってくる若い女が、
実は窓辺の涙の男の妻セリアの娘なのでは、
とも思える。
「でもまだ指輪をしてる」「ああ…」のあとの
見つめる間がやたら長いが
そこでも何かを勘付いたか。
或いは別れた妻の娘。だから父の職業である作家
を志しているとか。
「罪を犯すわけじゃない」というセリフも
謎と言えば謎。
この女優が、注意深く振る舞い続けてラスト急に
動揺し子供っぽくなる絶妙な表情は上手い。
セリフの通り、何が「現実」で「虚構」なのか
分からなくさせる。
幾通りもの解釈ができそう。

「言葉を愛する」ことと小説を愛すること、
作家になることに執着すること、
人を愛すること、などとは似て非なる。
創作と事実はとても近い。

商業的にはあまり成功しなかった作品だそう。
SATCでデビューしたブラッドレイ・クーパーが
総指揮で主役。妻役ゾーイ・サルダナと実際に
付き合ったがすぐ破局。アバターのヒロイン役。
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