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ロッキーVIのdm10foreverのレビュー・感想・評価

ロッキーVI(1986年製作の映画)
3.6
【アキ・カウリスマキ・ワークス⑥】

「カウリスマキ短編8作品」の6本目がこちらでした。
(因みに⑤の「Oo Aina Ihminen」も個人的には結構好きだったんだけどFilmarksにはタイトルが上がっていないので、自分用のレビューファイルにしまっておきます。追加申請するほどでもないかなって感じだし・・・。その内、タイトルが追加されたら載せるかも)

で、今回は一応ストーリー仕立ての短編コメディっていうタイプの作品になってますので、ストレートなMVよりはレビューが書きやすいかな・・っていう感じかな(笑)
(一応レニングラード・カウボーイズのプロモーションビデオっていう扱いらしいけどね)

この作品はタイトルがタイトルだし内容もボクシングなので、どうやったって「あれ」のパロディだろうなっていう事はすぐわかりますが、どちらかというとチャップリンのモノクロ×サイレント映画っぽく作りつつそれを現代風にアレンジしたのかなっていう感じでしたね。

まぁ、ぶっちゃけ「選手の見た目」も「階級」も「練習」も「ルール」も全てがユルユルなので、真面目な目で「ロッキーシリーズ」との相違点なんかを探そうとしても時間の無駄になっちゃいます。

もうね、ロシアのぽっちゃりボクサー(決してドラゴではない)は減量も練習も全くやる気がないのにやたらと強い。
で、アメリカのヒョロヒョロボクサー(う~ん、一応ロッキーポジ?かな?)は一生懸命頑張る・・けど、相変わらず弱い。

でも不屈の精神で頑張れば、きっとチャンスは巡って・・・・・来ない(笑)
もう、試合開始と同時にボッコボコにされるロッキー(ポジ)ボクサー。
何度もダウンしているのに、何故か試合は終わらない。
そう、それは王道の展開「最期の最期には正義が・・・・・・・勝てない」(笑)

別に正義が勝つ必要なんてなくて、逆にふてぶてしい奴にボコボコにされる主人公を見て笑うっていう「オーソドックスなクラシックコメディ」を見た感じかな。
だけど、単純な「サイレントコメディ」では終わらせずに、オチのあたりにちょっぴり哀愁を漂わせる辺りはカウリスマキっぽさなのかもしれないね。
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