シャーロットずんだ餅

セデック・バレ 第一部 太陽旗のシャーロットずんだ餅のレビュー・感想・評価

4.0
日清戦争後の下関条約により台湾を手に入れた大日本帝国。だがそれに反発し台湾人は抵抗していくも次々と圧倒的な日本軍により制圧されていく。
山間部に住むセデック族はそれぞれの狩場を守り、侵入してきた敵の首を狩る事で英雄として刺青を入れる事を伝統とし、死ぬ時は虹の橋を渡り永遠の狩場をへ行けると信じていた。
そんなセデック族も抵抗の末、日本軍に統治される事に。野蛮人としてセデック族を日本軍は高圧的な態度で暴力等を用いて支配していく。頭目のモーナルダオは耐えてきたが、息子や刺青のない若い衆に押され遂に蜂起を決意。運動会を襲撃する事になる。

日本統治下の台湾で起こった「霧社事件」の映画化。第一部と2部の2部作で前編は運動会襲撃まで描く。
誇り高く伝統を重んじるセデック族の生き方や倫理観が描かれ日本人の非常に高圧的な態度により怒りを募らせるも、戦っても全滅は分かっているからこそのモーナルダオの葛藤、日本の警察として働くセデック族の葛藤等描かれている。
運動会襲撃のシーンは正に惨劇。だけど、女性と子どもを襲撃するシーンがぼかして描いている感じだったけど史実的には老若男女問わずの惨殺だったらしいから恐ろしい。