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セデック・バレ 第一部 太陽旗のtheocatsのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ネタバレ
台湾山岳部族が日帝から受けた屈辱を晴らす

史実ベースとはいえどこにどれ程の虚構が盛られているかまでは知りようがない。
それでも、台湾でこんな事件が起きていたことを全く知らなかったのは、日本の教育における不備の一つでもあるのだろう。

日清戦争で台湾割譲を勝ち取り、台湾の資源開発を念頭に山岳奥地にまで侵攻する帝国皇軍。
現地住民を蛮人(字は違うけど)呼ばわりし蔑み、見下し、安月給で酷使。
中には温厚に原住民と接する軍人もいることはいたようだが、思慮と良心が完全に欠落しただただ威張り腐った木っ端官憲が侮辱・屈辱を加え続け、とうとう抑圧された「部族の誇りと怒り」が臨界点を突破。
敵対部族も一致和合し日本人集落を一斉に襲撃するという流れ。

「そりゃ原住民も怒るわ・・」という分かりやす過ぎる演出のせいもあって、自然に原住民側に与する心理にさせられる。
だから一斉蜂起の場面では痛快爽快とまではいかないが、これも止む無しか・・という諦念が生じる。

1.5倍速視聴だったので快速凝縮効果が発揮され間延び感もなく最後まで飽きずに見ることが出来た。

これで一部ということは続きがあるのだろうが、やはり見てみたいかな。

嫌韓嫌中の極右者たちは本作もまた「反日的」と目くじら立てるのか、それとも黙して首肯するのか聞いてみたいものだ。

3.8の四つ星
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