ペコリンゴ

素敵な相棒〜フランクじいさんとロボットヘルパー〜のペコリンゴのレビュー・感想・評価

3.5
記録。
認知症の進行防止に泥棒稼業。倫理より健康最優先のヘルパーロボが相棒だ。

高齢者の認知症問題や介護問題を近未来SFで包んだ、暖かいようで切なくもあり、それでいて重くなり過ぎないライトな仕上がりの作品。

かつて大泥棒として名を馳せ、70歳となった今では認知症気味の老人フランクが、息子の連れてきた高性能介護ロボとの交流や”仕事”を通して、生きる活力を見出す。そんなお話。

泥棒はともかく、介護する家族やヘルパーさんの負担を考えるとあのようなロボットの導入も有り得る話だなぁと思ったり、でもそうすると介護職の雇用が減って経済的なダメージが…とか色んな思いが湧き上がってきたり。

趣味に興じる事で認知症の予防に繋がるってのはよく聞く話。
たまたまフランクは没頭出来る唯一の趣味(?)が犯罪で、実際症状の進行は収まってたわけだけど、クライマックス〜ラストシーンの展開を見ると、あれで良かったんだろうなという思いと、本当に良かったのかぁという思いが共存してなんか複雑。

ちょっと考えさせられました。