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ハッピーニート おちこぼれ兄弟の小さな奇跡のchunkymonkeyのレビュー・感想・評価

3.0
よくわからない邦題がついてますが普通に直訳して「実家暮らしのジェフ」でいきましょう。
ジェフは30歳で、映画「サイン」の影響を受け運命の「サイン」が自分の人生を導いてくれると信じているが、残念ながら期待したことは未だ起こっておらず、自宅の地下室で無駄な時間を過ごす日々だ。ダメ人間なのはジェフも自分でわかっており、自分に自信を無くし同居する母に頼まれた木工用ボンドを買って外れたドアの一部をくっつけることもまだできていない。母シャロンはため息をつく日々、兄パットも結婚生活にうんざり。そんなとき間違い電話がかかってきて、これは待っていた「サイン」だとジェフの暴走が始まり兄も巻き込まれるドタバタ劇となっている。生活基盤が母親頼みで社会の中で自立していないという点ではダメ人間なのだがそれは社会が勝手に決めた基準であり、果たして "実家暮らしのジェフ" は人として本当にダメ人間なのだろうかと私たちに問う「結構いい話やん」系の映画です。

ジャンルはコメディドラマに分類される。が、ところどころ笑えるものの全体をまとめたときにコメディ映画というほどは笑いに包まれない。ドラマ映画とみるにはいい加減で雑なストーリー。また登場人物に悪い人はいないのだが彼らが取る行動は共感できるものでもなく、結局誰にも感情移入できない。

エド・ヘルムズは当初脚本が気に入らなかったがデュプラス兄弟と働けるならと参加した。うーん、その最初の直感が彼の「サイン」だったかも... ただ映画全体としては悪くない出来になっているところにジェイソン・シーゲル、エド・ヘルムズ、スーザン・サランドンの底力を感じました。
ジェイソン・シーゲルの最新作「アワー・フレンド」、エド・ヘルムズの最新作「Together Together」、どちらもお勧めです(全然映画のまとめになってなくてすまん)。
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