阿房門王仁太郎

アンストッパブルの阿房門王仁太郎のレビュー・感想・評価

アンストッパブル(2010年製作の映画)
4.0
 (こう言っちゃァ何だが…)100分も上映時間が無い映画というのに最早新鮮味を感じざるを得ない。
 この映画、大列車事故を未然に防いだ二人のプロフェッショナルの話と片づけてしまえば『奇跡体験!アンビリーバボー』的な物かと思ってしまうかも知れないが、そうではない。それはこの映画が二人のプロフェッショナルと、それに指示を送る司令部(おまけにジャマする上層部)、逐一報道するマスコミ、それに車掌と運転手の家族という様々な視点が交互に折り重なっているからだ。そしてこの視線が列車事故の阻止という大事業に向き合いその功労者が英雄として讃えられ、得るべきものを得るというある種のお約束が過不足なく描写されている。即ち、ここにあっては単なる成功ではなくそれに至る軌跡こそが重大な物と映っている。詰り、一挙手一投足が見所有るべきものとして映り映画という娯楽を成立されているのだ。
阿房門王仁太郎

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