ゴン吉

アンストッパブルのゴン吉のレビュー・感想・評価

アンストッパブル(2010年製作の映画)
4.1
実際に起きた列車事故に着想を得た列車クライシスドラマ。
デンゼル・ワシントンとクリス・パインがW主演、ロザリオ・ドーソン、リュー・テンプルらが共演。 
「クリムゾン・タイド」「デジャヴ」「サブウェイ123 激突」でデンゼル・ワシントンと組んだトニー・スコット監督がメガホンをとる。

ペンシルベニア州のフラー操車場で、AWVR(Allegheny and West Virginia Railroad)のディーゼル機関車777号(トリプルセブン)が牽引する39両編成からなる全長800mの貨物列車が、人的ミスにより無人走行で出発してしまう。溶接工主任(リュー・テンプル)がポイントを切り替えて777号を側線に入れ、停車させようとするが、777号は通過した後だった。別の7375号機関車を777号の前方から減速させてブロックしようとしたり、元海兵隊の機関士がヘリで777号に乗り込もうと試みたり、777号を脱線させて停車させようとするがいずれも失敗。そのころペンシルベニア州南部のブルースターのマイルスバーグ操車場から、初めて組んだベテラン機関士のフランク・バーンズ(デンゼル・ワシントン)と若手新人車掌のウィル・コルソン(クリス・パイン)がディーゼル機関車1206号の牽く貨物列車で出発する。ベテランであるが故に強制解雇通知を受けていたフランクと縁故で採用されたばかりの若手のウィルは当初は喧嘩ばかりしていたが、777号を止められるのは二人だけとなり、協力して事態に望むが....  

アメリカならではの大型機関車の牽引する全長800mにもおよぶ長編成の貨物列車が暴走する。
貨車には引火性で毒性の強い溶融フェノールや大量の燃料を積んでおり、大都市めがけて突進する。
元海兵隊をも蹴散らし、まさに鉄道を走る”巨大なミサイル”そのもの。
高速走行の弾丸列車が脱線機をもろともせずに跳ね飛ばしたり、ブレーキにより車輪から火花を放つ映像など大型列車ならではの圧巻のアクションが目白押しで、息が詰まるほどのド迫力のシーンに目が釘付けです。
鉄道マンたちの命をかけた戦いが熱く、最初はいがみ合っていたベテランと若手のバディがいつしか一体となり心強くて頼もしい。
後半には気持ちがバラバラだった鉄道マンたちとそれぞれの家族との修復も描かれており、人間ドラマを盛り上げる。
結末はわかっていてもスリルを満喫できる佳作です。
「43号機 通信終了!」(テレ東版)

「困ったことがあるの どっちと先にキスを?」
「俺と」
「問題解決」(NHK版)   

2024.4 NHK BSで鑑賞(プレミアムシネマ・字幕:林完治)
2023.10 テレ東で鑑賞(午後ロード・吹替:古瀬由紀子 訳)
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