2001年に起きた実際の貨物列車暴走事故を基に、トニー・スコット監督とデンゼル・ワシントンの黄金コンビが映画化した2010年のアメリカ映画
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兄リドリー・スコットにラッセル・クロウという盟友がいるように、弟トニー・スコットにはデンゼル・ワシントンがいる。2人が組んだ前作「サブウェイ123 激突」は興行的には失敗した作品。それなのにまさかの連続鉄道ものというのは強気。資金もあまり集まらなかったというのに、しっかり面白い作品を作るんだからさすが。
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「スピード」もそうだけど、乗り物が暴走するっていうのは、緊張感があって面白い。銃撃戦みたいに一般人には恐怖感が伝わりにくいものと違い、誰もが乗ったことのある乗り物が暴走するというのは、恐怖感が想像しやすい。しかも実際にあった事故を基にしているからリアリティがある。
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鉄道関係者のイメージが強くなってきた主演のデンゼル・ワシントン。黒人が差別されてきたハリウッドで、黒人俳優の地位を高めた偉大な俳優。悪党かコメディでしか出演できなかった黒人俳優が、社会派映画などでも主演をできるようになったのはこの人のおかげ。貫禄たっぷりで若手のクリス・パインを引っ張っていた。
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トニー・スコットも兄のリドリー・スコットも、お爺ちゃんって言ってもいい歳なのに、迫力ある映像を撮り続けてるから偉大だね。暴走列車のドキドキ感を存分に楽しめる作品なんで、ドキドキしちゃってください。