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スノータウンのaiのレビュー・感想・評価

スノータウン(2011年製作の映画)
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2023年、220本目。

オーストラリア史上最悪とも言われる猟奇殺人事件に基づく作品。
貧困と差別、性暴力の蔓延した環境で"逃げる"という手段すら使えず、長いものに巻かれる人生を歩む青年。
手を差し伸べる人間が天使か悪魔かもわからないまま差し伸べられた手を掴んでしまう。
支配されどっぷりと悪に染まった彼のやるせない目が印象に残った。

最初は同性愛者と小児性愛者の排除を訴えていた犯行グループだが、実際の事件は障害者など弱者を狙った拷問の末の快楽殺人も多く、あまりの残忍さに事件の概要を読んでいるだけで気分が悪くなった。
この映画での残虐描写はかなり控えめ。むしろほぼないと言えるくらい。

貧しい人々の快楽の行き着く先が暴力と犯罪に汚染されていて、終わりのない闇を感じた。
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