こないだブックオフでDVD見つけて買ったんだけど、その日はたまたま彼の命日だった。あとで知った。まあたまたまなんだけど。
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ラ・バンバ(だけ?)で有名なリッチー・ヴァレンスの伝記映画なんだけど主人公は不良兄貴のボブかも。
リッチーは最期は悲劇ではあるものの、素直にまっすぐ夢に向かっていく好青年です。
成功も恋も家も親孝行も成し遂げていく父親違いの弟は、くすぶってる兄貴にとっては自慢であり誇りであり、嫉妬の対象でもある。
ただ応援したい、誇りたいってだけなのに、ケンカ騒ぎでライブを台無しにしてやさぐれたりとかね。
頼りになる兄貴でありたくて、売春小屋に連れてったるんだけど、弟はそんなことそっちのけで地元バンドが奏でる民謡ラ・バンバに夢中だったり。
兄貴はずっとくすぶってる。絵の才能はあるけどアニメの仕事がうまくいく描写もされなかったし、なんだかんだでこの兄貴は全然活躍しません。
でもこの兄弟の心の結び付きが、強くて何だか美しくて、ラストシーンの兄貴の叫び「リッチー…‼」ただ名前を叫んだだけなんだけど、兄貴の複雑ないろんな思いが込められたたった一言のラストシーンが、いつまでも忘れられません。
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僕は音楽のこと、特に洋楽はちんぷんかんぷんなんだけど、この時代のアメリカのロックンロールはなぜか好きです。
だからこの映画が好きなのか、この映画が好きだからそうなったのかは分からないけど。
ボヘミアンラプソディを観てもスゲーなーで終わっちゃうけどラ・バンバを観ると泣けてしまうのです。