モモモ

狂武蔵のモモモのレビュー・感想・評価

狂武蔵(2020年製作の映画)
3.0
好意的見れば実験映画の類だけど、その試みは成功していない。
お蔵になっていた作品に追撮やVFXを加えて作品にしたらしいが、お蔵になるにはなるだけの理由があるのだな…と勉強になる。
1カット長回しの全てが上手くいっていないが、時折カメラマンと息があった瞬間が訪れるのも事実。
狙ってはいないのだろうが、PS4XBOXONE以降のアクションゲームを見ているようだ。
同じモーションしか取らないザコ戦が続き、中ボスとのイベント戦が発生し、休憩ポイントと回復アイテムが用意されてる。
その、繰り返し。
水とかは武蔵が先に忍ばせておいたのだろう…と解釈はしやすいが、それでも露骨である。
忖度が発生しながらも最後まで観るのは自主制作映画を観ている時の面持ちであり、商業映画ではないだろう。
とにかく同じアクションマンが不自然に退場し再入場するの繰り返しで、この時点で全てが破綻している。
もうこんな事は言ってもしょうがないが、はける瞬間がカメラに写っているのだから、映画として成立しているとは言えないだろう。
中盤以降は完全に疲れてしまっていて、足元はおぼつかないし、刀を持つ力も尽きたのかクルクル回して遠心力をつけたりと「アクション俳優が限界を迎えている」としか思えず、とても苦しい鑑賞時間であった。
終盤では「これ一発もらってないか?」な瞬間も頻発し、もう、やっぱそりゃ大変ですよね長い時間木刀で打ち合うのは…と居た堪れない気持ちになってくる。
しょうもないベタベタの芝居で仲間割れが発生し、対決の寸前に武蔵が飛び蹴りで乱入は良かった。あんな感じで他キャラを交えた1カット映画に出来ていればと思わずにいられない。
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