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メイジーの瞳の&yのレビュー・感想・評価

メイジーの瞳(2012年製作の映画)
4.2
【2014/2/11:シネマライズ】周囲の大人たちは身勝手だったりもするけど、それらがみんな「愛」であることを理解し、「壊したくない」ゆえ本能的にバランスを保とうとするメイジー。メイジーが壊れてしまいそう。行間しか読まない捻くれた大人になってしまわないか、おばちゃん(わたし)心配です。
亀とか凧とかモノポリーといった象徴的なモチーフの数々もいちいち良いし、リンカーンとのパートはどれも好きですが、ママからの花束をパパが捨てちゃうエピソードにグッときた。
捨てられた花の匂いをこっそり嗅ぐことでママの思いを受け取り、マーゴには知らんぷりキメつつもママのプレゼントだからクローゼットに置きたいと本音をポロリ、察したマーゴは押し花に…の件、もう、締め付けられるわー。
(個人的な話ですが。小さい頃、離婚した父親が、私との旅行写真を馬鹿デカいサイズに引き伸ばして送ってきた時、周囲の大人は「こんなのどこに飾るんだよ!アホか!」と失笑&disってたんだけど、私はその不器用さが愛おしく思えて嬉しく、でもそれは言わないでいたことなんかを思い出して、大人になった現在の私は涙腺が崩壊しました。子どもの頃は泣いたことなんてなかったのにね。大人というのは弱いものだなあ。)
世の大人は自分が子どもだった時のこと忘れちゃったの?子どもたちは言葉に落とし込むボキャブラリーを持たないだけで、本質は全部見えてるし、わかってるよ。子どもを過剰に無垢で無知で純粋な存在として扱う作品には本当に辟易する。そんなもん子ども礼讃でもなんでもなく、子どもをバカにし見下してるだけだと常々思う…という自分にとって、心からの称賛をおくりたい作品でした。
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