歩葉戸路素

シー・トレマーズの歩葉戸路素のネタバレレビュー・内容・結末

シー・トレマーズ(2010年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

偽トレマーズシリーズ第一弾!

海から巨大海さそりが出現して漁師を喰い殺すZ級映画
しかし普通のモンスターパニックと違いクセが強すぎて人を選ぶタイプ

まぁ何せ、監督は私がよくレビューで取り上げるあの狂人…
ブライアン・ユズナ閣下だから!!!
死霊のしたたり、フロムビヨンド、ドールズ、ティックスなど変態SFホラーの製作ばっかしてるゲテモノ映画界の魔王
相棒のスチュアート・ゴードンという鬼才監督と一緒に映画界で大暴れしていたのだが…
スチュアート監督は残念ながら今年、コズミック世界へ旅立ってしまい死去…R.I.P.

今回もヌルヌルぐちゃぐちゃ具合は半端なくて
そこまでしなくていいでしょ…ってぐらいグロキモい海さそりが無駄に人間を殺しまくるだけのアホみたいな映画だが
期待通りなので満足

それからブライアン・ユズナを知らない人に説明すると
いわゆる『コズミック・ホラー 』というクトゥルフ系映画を頻繁に〝製作〟する方
監督じゃなくて製作
普段は↑で上げたスチュアート・ゴードンという相棒がユズナの企画を監督してるケースが多い
スチュアート監督は悪趣味ながらも娯楽やコメディを重視する人
いわばエンターテイナーな方

しかし今回は悪趣味最優先主義のユズナ氏が監督していてスチュアートはノータッチ
以前にもユズナ氏監督の映画はいくつかあって
『新死霊のしたたり』『スピーシーズ リターン/種の終焉』『ファウスト』あたり見るとわかる通り、胸糞ゲテモノZ級映画ばかり作ってる
今回もその系統で陰惨&コズミック&Z級
というブレなさ!

舞台もクッソチープで海の上に建ってるほったて小屋みたいな所で話が延々と続く
そこに作り物全開の巨大海さそりが襲って来るのだが、どうやら先カンブリア紀に生息してた生物らしく少女の魔術で降臨したという風変わりな設定
下手に科学の突然変異設定を使わず昔から生息してるというバックグラウンドは素晴らしいと思ったし、やっぱユズナ氏コズミックホラー好きなんだなと感じた

その巨大海さそりと闘うのはマイケル・パレというイケメンおじさん
(個人的にめっちゃ好き)
この人昔『ストリートオブファイヤー』という名作で名を上げたらしいのだが、私的には『コモドvsキングコブラ』の無限に銃撃ちまくるイケメンおじさんのイメージ

ラストは生還したと思った少女が実はサソリに種付けされており
少女のお腹から大量の子ザソリがうじゃうじゃ出るというマジキチシーンで劇終
酷すぎる悪趣味Z級映画としては完璧だったよ…ユズナさん
歩葉戸路素

歩葉戸路素