ヘラルドスクエア

ファクトリー・ウーマンのヘラルドスクエアのレビュー・感想・評価

ファクトリー・ウーマン(2010年製作の映画)
3.4
サリー ホーキンスさんっていい女優さんですね〜。
しっかり存在感ありながらも、脇で地味なほど抑えていて、それでいてしっかり出るべきところではヒロインにもなれる。
控えめな佇まいもいいです。
このキャスティングにぴったりハマりました。

スウィンギン ロンドン!
インテリアはすべてミッドセンチュリーモダンでまとめられていて、とてもおしゃれ。
マニアにはたまらないでしょうね〜。
色彩設計は、コスチュームデザインも含めパステル調にまとめられていて、柔らかくてカワイイ。
全編を通した可愛らしいイメージに、対抗するかのように、女性の権利として男女同一賃金を、労働組合の活動を通して求めていきます。
意外と骨太な内容で、実は最大の敵は組合組織だったりもします。
まぁあるあるで、労働組合の幹部は経営者側にすっかり懐柔されていて、それとバーターで出世コースに乗ることが約束されていたりしますからね。
そう単純に一枚岩な話ではありません。
そのあたりは実話は強いですね。

自動車産業から女性の権利闘争が起きたことは象徴的ですね。
当時背景に、ベトナム反戦運動からのウーマンリブの世界的潮流があったからこそ立ち上がることが出来たのだと思います。

70年代日本でもウーマンリヴの流れで、イギリスとほぼ同時に男女雇用機会均等法が制定されていますし、ピンクヘルメットの中ピ連によるリブ活動で、妊娠中絶やピルに対する意識改革が行われたのもこのころです。