ぉゅ

きっと、うまくいくのぉゅのレビュー・感想・評価

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)
4.2
2022年 鑑賞 22-10-01
NHK BSプレミアム にて
Chetan Bhagat先生の小説「Five Point Someone – What not to do at IIT!」を原作に、「PK」等のラージクマール・ヒラーニ監督による、インドの工科大学の寮を舞台にした青春作品。コメディだが教育問題をテーマにしており、若者の自殺率の高さなども取り上げている。
したまちコメディ映画祭では、「3バカに乾杯!」のタイトルで上映された!

ー 人生きっとうまーくいーく だから命を大切に ー
ランチョー(アーミル・カーンさん)、ファルハーン(R・マドハヴァンさん)、ラージュー(シャルマン・ジョーシーさん)の3バカトリオを主人公にし、学生時代の過去パートと、ランチョーを探す現代パートで構成されている。

“胸に手を置いてこう言え うまーくいーく”
ランチョーの頑な意志と発想を見習わねば...
自転車のタイヤの画角、好き!
途中で歌のシーンやダンスシーンが挿入されるのがインド映画っぽい。ジャケットのお尻型の椅子だ!
いやあの●●のシーン、衝撃... せっかくランチョーが完成させ、「出てこいよ!」って...

“大学は圧力鍋と違う ムチを使えばライオンも芸をする でもそれは訓練で教育じゃない”
ランチョーの壇上からの言葉が刺さる。書きながら涙が溢れそうになった... 滅多にない感情... これは信じよう...

病院のシーン、最高!!!原チャリ搬送 〜
ランチョーとラージューのハグ 〜 歌&ダンスシーンまで、何もかも!私はメガネ属性に弱い?
「(成績順での座り位置は)問題だらけです まるでカースト制度だ “優” は王様 “可” は奴隷 間違っています」

えっ?どういうこと? で、インターバル...

“いいや 自殺は絶対にしないと約束する ランチョーが僕のサイフに両親の写真を入れさせた メゲた時にはこれを見ろって 両親が遺体を見る時のことを考えろって”
あのシーンも衝撃過ぎて... ランチョー&ファルハーンが起こした奇跡、ラージュー目線のスロー映像、ランチョーの「臆病になるな」の言葉、ファルハーンの告白、もう全てが心に響く...

出産のシーンもいいっ!ランチョーらが一丸となって新たな生命を... 自殺など人が亡くなるよりも、新たな生命が誕生にこそ価値があると、映画が現実の問題についてアンサーを説いているんだろうなぁって思う。どんな状況でも生命は大切で、生きたくても生きられない人は身近にもいるし、ニュースでも見るでしょ!だからこそ、生きて欲しい。自殺を否定はしないが、生きて欲しい!それだけっ。

ラストの展開も作品らしさが詰まったコメディ色高めの、1本取られたような展開。
ジャブが利いた作品。じわじわと涙腺に効いてくる。青春作品とコメディ作品をベースに、熱い友情、号泣家族愛、まさかの恋愛要素も詰まった、(当時の)インドの学力競争社会に一石を投じた作品が、国内だけでなく、世界中に染み渡った作品となった!

個人的には、インド映画 = 歌って踊りまくる煌びやかな作品 だけではないと、目から鱗の作品でもあった。※

1673
ぉゅ

ぉゅ