さてキリのいい500本目の映画に何にしようかと考えた時
やはり思い入れの強い作品を選択したくなるものだ。
この映画は日本2013年公開当時
気になる子をレイトショーに誘って観に行った映画でもある。
恋愛、笑い、悲しみ、復讐、アクション、スリル、サスペンス、ハッピーエンドと全ての要素がこれほどギッシリつまり破綻なく3時間進める脚本は実に見事だ。
アメリカの医師の4割。NASAの科学者の4割。マイクロソフトの社員の3割。IBMの社員の3割がインド人だ。
それもそのはず
これほど勉強熱心の人種も珍しい。
しかしその半面、行き過ぎた競争社会。勉強の毎日。そして子供はノイローゼ気味になり自殺が増加。そうした事がインドでは問題になっている。
なぜなのか?
子を負け組にさせたくない親が躍起になるからだ。
インドほど勝ち組と負け組が明確に分かれている国は中々ないだろう。
全てにおいて格差を意識する環境が存在している。
勝ち組になりたいのならとにかく勉強しかないのだ。
金持ちはより金を教育に注ぎこみ貧しい者は勉強する環境さえもそろわずスタート地点にさえ立てないのだ。その結果生まれるのが大きな底の見えない格差だ。
そこに「それでいいの?」と一石を投じたのが主人公であるランチョ。
とにかく自由な発想のヒーローはヴィランをやっつけあっというまにファランとラジュー含めた周りを幸せに巻き込みカタルシスを感じさせてくれる。校長に苛立ち、いたずらに大笑いし、青い空に涙した。
劇場を出た後
僕はもちろん大興奮だったが彼女はどうだったのか恐る恐る感想を聞いてみた。
100点満点だと70点...いや80点かな?彼女のその言葉を聞いて
僕はほっと肩をなでおろしそのままどんな所に感動したとかどんな所に共感したとか映画の話で夜道を二人もりあがった。
楽しい時間はあっという間にすぎる…
話に夢中になりすぎて
彼女の最終電車を逃してしまってたことに気づく。
二人は「どうしようか」という感じで顔を見合わせる。
「どうする?」と僕
「どうしよっか...」と彼女
その少し困ったような嬉しそうな彼女の表情を見ながら
僕は無言で彼女の手を握ってみた。
拒む様子はない...
「...よかったら...うち来る?」
「...」
【きっと、うまくいく】
500本目