高橋早苗

きっと、うまくいくの高橋早苗のレビュー・感想・評価

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)
4.1
…なげーよ!!!www 171分!!
歌って踊って
お忙しいのはわかりますけどw
こんだけ長くて 面白くなかったら許さないわ!
・・・ええ、文句なしに
文句が帳消しになる楽しさ


邦題が 少々甘ったるく
勘違いさせそうなトコあるけど
実は色々 深い


ICE工科大
「人生は競争だ」の世界

学生達は皆 親からエンジニアになることを望まれ
大学の中でも ルールの中で生きてる
ただ1人の青年を除いて


新入生への手荒い歓迎も拒否
学長にも意見をする男 ランチョーと
二人の男が同室になった


父親には逆らえず
写真家を夢見てることを 言い出せないファルハーン


幼い頃は優等生 いまは家族の期待を一身に背負い
神頼みの臆病者になってしまった ラージュー


ランチョーの成績はいつもトップ
それに比べ 二人は
ビリとビリから2番目

ファルハーンもラージューも「おまえは特別」と
ランチョーをグル(導師)呼ばわりし 自分を卑下する


ランチョーは言う
「わかるか? なぜ僕が一番なのか
 機械が好きだから 工学が僕の情熱だからだ」


ファルハーンが 秘かに憧れている 写真家の名前を挙げ
「動物に恋してるのに 工学と結婚か」と
おまえの情熱は 違うところにある と諭す


ラージューには
「お前がうまくいかないのは 臆病だからだ
 お守りの指輪だらけ 指の数より多い
 将来を心配していたら 生きていけない」


そう ランチョーが見ていたものは
いつでも 今

二人は 枠組みの中でも 自由奔放なランチョーから
自分自身の望みにそって生きる パワーをもらう

それは
自分自身に還ることであり
出来ないことを 認めること


絶対服従だった父へ
「エンジニアにはならない」と告げ
「ずっといい子だった 一度だけワガママを許してくれ」
と懇願するファルハーンの顔は

もう 親の顔色を伺い ビクビクする子どもではない
だけど 父を愛する子どもそのもの


ラージューは 車椅子で面接に臨み
自分の臆病さと過去の失敗を 静かに話す
欠点を受け入れた彼の顔は 静寂に満ちていて
面接官の心を捉えた

それぞれの道を歩き始めた二人
そして ランチョーは姿を消す


彼が繰り返し言った
「優秀ならいい 成功は後からついてくる」

情熱を追いかけろ・・・それは
ランチョー自身が体現していたこと


10年後『Aal Izz Well(きっと、うまくいく)』が口癖の男の正体が
明らかになる


…正体わかった時の
本物のランチョー
あれで生きてけるのか?…と逆に不安に感じたけどw

ま、“3バカ”にとっては
どうでもいいことですわね^_^
高橋早苗

高橋早苗