ベカオースター

アンチヴァイラルのベカオースターのレビュー・感想・評価

アンチヴァイラル(2012年製作の映画)
3.5
セレブへの熱狂は「スーパーカンヌ」、有名人が感染したウイルスや細胞の食用培養人肉を売るビジネスは「残虐行為展覧会」期のJ・G・バラードぽい背徳なスペキュレイティブフィクション、自分の肉体で遺伝子情報を盗む売人を巻き込んだ策略とアンダーカバーのスリルはサイバーパンクで、設定の妙に痺れます。個人的にはコメディー枠印象だったケイレブ・ランドリー・ジョーンズが罹患し満身創痍な役柄をニューロシスに熱演。デヴィッド・クローネンバーグ息子ブランドン・クローネンバーグ監督デヴュー作で、父親の「ビデオドローム」や「イグジステンズ」に似た感覚も。次作の「ポゼッサー」もだけどフランシス・ベーコンみたいな顔変容ネタ好きですねえ。コロナ出現を予言したような内容がショッキングでした。