爆裂BOX

デビルズ・フォレスト 悪魔の棲む森の爆裂BOXのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

家族の絆を取り戻す為、森にキャンプに来るリチャード。その森にはジャージー・デビルの伝説があった。やがてリチャードの言動は常軌を逸し始め…というストーリー。
「SAWII~IV」のダーレン・リン・バウズマン監督によるアメリカでは有名なUMAであるジャージー・デビルを題材にしたシュチエーション・ホラーです。
前妻の娘と後妻の折り合いが悪く、そんな彼女たちを仲良くさせる為にキャンプに出掛けたものの、森はうるさい若者達で溢れ、更に幻覚に悩まされ、イライラが募り次第に常軌を逸し始める父親をスティーブン・モイヤーが確かな演技力で演じています。暴走し始める父親の姿は中々ハラハラさせられます。終盤になるにつれてげっそりとして顔色もどんどん悪く白くなっていく姿も迫力ありました。流石にジャック・ニコルソンには負けるけど。
そんな中、父親を支え、子供達を励ますお母さんシンシアの姿は頼もしいですね。結局この人が一番頑張ってたしまともだったかもな。
動物の惨殺死体や長女サティと親しくなった若者達の惨殺死体が見つかる中で子供時代にジャージー・デビルと遭遇した経験があるというリチャードはジャージー・デビルの姿や気配を感じ始めますが、後半ある事実が明かされて全ては狂って幻覚を見たリチャードの犯行では?という展開に。
果たして狂ったリチャードの凶行なのか、それとも本当にジャージー・デビルが?というのが物語のキモですが、冒頭のシーンで森に何かがいるという事がはっきり示されているので、この展開にするなら冒頭はいらなかったんじゃないかなと思いました。ここで出てくるカップルをショーン・アシュモアとアシーナ・カーカニスが演じてた事に再見して気付きました。
直接的なスプラッター・シーンは無いですが、惨殺死体は内臓が出てたりそこそこグロイですね。
終盤の展開は重傷を負ったシンシアを連れて逃げるサティと弟ダニ―とそれを猟銃持って追い掛けるリチャードと、通報を受けて彼らを探す保安官とレンジャーの姿交互に見せて緊迫感あって面白かったですね。
最後の最後に現れる「アレ」の造形も中々いい感じでした。見た瞬間レンジャーたちが慌てて逃げ出す所はちょっと笑っちゃったけど(笑)
エンドロールの後の映像が一番盛り上がったかも(笑)如何にも続編狙いですが、続編出来るなら次は最初からモンスターパニックで押していきそうですね。
しかし日本版のジャケはネタバレ酷いな。最後の方までサイコスリラーと思わせる作りだからこそ最後のアレも「そっちだったか!」とより盛り上がる訳で、しかもこんなデカくないし。海外版のジャケではスティーブン・モイヤーの顔アップでサイコスリラー色を押し出した物になってますね。
モンスター物としては出し惜しみ強いんですが、モンスター出るまでのサイコスリラー物として役者陣の演技含めてクオリティ高くて中々楽しめる作品でした。