いち麦

男として死ぬのいち麦のレビュー・感想・評価

男として死ぬ(2009年製作の映画)
4.0
(ジョアン・ペドロ・ロドリゲス・レトロスベクティヴ) ドラァグクイーンを極めるトニアだが、生きている世界は何処か満たされていない。恋人の青年ロザリオからは母性を、息子のゼ・マリアからは父性を拒絶されている。
ラストでは更に哀しい現実が観客の前に曝される。そして、何処までも女性として生きようとしたトニアが、最後には男としての死を選んだ意味はとても重たい。凄まじいまでの映像の求心力に圧倒された134分だった。

(オーディトリウム渋谷)
いち麦

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