おださん

男として死ぬのおださんのネタバレレビュー・内容・結末

男として死ぬ(2009年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

字幕で視聴。EUfilmdaysにて。
好き!!正直中盤はずっとしんどいし(若い彼氏・ロザリオがダメでクズすぎる)、基本暗いし楽しいシーン全然ないし(息子との確執とかクラブでの争いとかもうきっつい)、退廃的で墜ちてるような部分多いし(ドラッグとか性的な部分とか…特にロザリオを探すためにそういうバーだかクラブだか店に行って性器握られるトニアのシーンとかもー何やこれどんな気持ちで見ればええねんってなる苦笑)、精神的に来るとこばっかりやけど、後半からラストで全部ひっくり返されるような好きさがある!!好み!!
ファド?って言うんかな…ポルトガルの哀愁漂う歌ががっつり映画内に入ってて聴けたのが嬉しかった〜…!!途中の歌のシーンはめちゃくちゃ長くて映像も止まるからマジで終わるかと思ったけど!(笑)ラストの歌も最高に好きやった…死んだトニアがお墓を見下ろして歌うのが切なくてでも湿っぽさはなくて、ポルトガルの美しい風景も相まってとにかく素敵なラストシーンやった!!
ストーリーの流れも好き…病気になったトニアに対してロザリオが「綺麗だよ」って言うのとか泣ける…今が一番綺麗って、みんなに愛されてるって、病気になったり死んだりしてから分かるのって切ないけど美しくて愛しいわ……そこにポルトガルっぽい哀愁を感じてしまって好き…!!トニアが死んじゃって、その後ロザリオが後を追って自殺するのもサイコ〜〜〜やなと思った、話の流れが良すぎ!!「トニアなしで一人で生きていけるような男じゃなかった」って墓場で言われてたけど、それに同意しかないし、トニアは1番人気というか、どっか特別で優越した存在になりたがってたような気がしてたから、ロザリオが自殺したことでそれを叶えてるような感じが増してて良かった…!!海で浜辺で愛犬を連れて一人自殺に倒れるロザリオのシーンは、初めて彼をかっこいいと思えるような、好きなシーンやったよ〜…!いや、トニアを看病してるとこもかっこよかったけど!!(看病シーンで体拭く時にトニアの性器丸出しやったのはウワァってなったけど笑←でも途中あったみたいないやらしさとか嫌な感じとか感じさせない、男と女の性について考えさせられるような描き方やった気がする)
男として生きるのか女として生きるのか、というのももちろんやけど、自分がどのように生きていくのか、どんな存在になれるのかなど、アイデンティティや生き方を考えさせられ感じさせられるような映画でした。ポルトガルの哀愁大好き、いつか行ってみたいです!!
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