サーロイン

愛のコリーダのサーロインのレビュー・感想・評価

愛のコリーダ(1976年製作の映画)
4.0
作品自体が映画としてかなり切り込んだ表現をしていることで賛否両論あるということは知っていたけど、個人的には圧倒的に賛。
色褪せない魅力がある。

実話を基にしてることのリアリティはもちろん、画を観ていて飽きなかった。
床入りのシーンで2人の顔が重なるカットと定の着物で画面が赤一色になるカットが個人的には好みだった。

内容としては、阿部定事件を扱っていることは知っていたものの、事件の概要をそこまで知らなかったのであえて知らないまま見た。
セリフの端々に「阿部定」という人間が滲み出ていて観ていて苦しくなる。

人間の生々しさや、相手への純粋な気持ち、不純さ、を究極の愛の形として真っ直ぐに表現した映画だと思う。綺麗だった。
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