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愛のコリーダのニックのレビュー・感想・評価

愛のコリーダ(1976年製作の映画)
3.0
1976年公開当時、センセーションを巻き起こしたハードコアボルノであるが、2024年現在に見てみると、なんでこんな作品が話題になったんだろうというくらい陳腐な映画。特にラストのナレーションがダサさの骨頂。
延々と続く定と吉蔵のセックスシーンは、局部が映っていて、本番であるというだけのことで、むしろ、だからなんなの!というくらいのつまらなさ。性愛の切なさはわからんでもないが、単なる性欲モンスターの行状を延々と描いているだけとしか思えない。松田英子(暎子)の演技も純粋な定をよく演じてはいるが上手いとは思えず、唯一、藤竜也だけがさすがの名演であった。少年時代の私には遠かったこの作品、今の私にはあまりにも失望が大きかった。
Wikipediaによると松田英子(暎子)は2011年、脳腫瘍で58歳で没したという。藤竜也は最近も朝ドラに出たりして元気だが、松田については、どことなく悲しい。
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