べりち

スラッシュ・メタル/攻撃とスピードの暴虐史のべりちのレビュー・感想・評価

4.0
20代をバンド活動に費やしておりました。
その時分は、ベースの聞こえない(私はベーシストでした)メタルと言う音楽は嫌いでした。
時は流れ、夢破れ全てを捧げた音楽が嫌になり、ついでに心も壊してみて、ただ毎日布団に潜り生きるゴミ袋と化しているある日、唐突にメタルに出会い、そのエクストリームでノイジーで、音の暴力と言いたくなる音楽に何故か心が安らぐ事に気がつき、その日から私はヘヴィメタルの虜となったのです。

この映画は、スラッシュメタルの誕生を描いたドキュメンタリーです。
LAメタル(ヘアメタル、グラムメタルなど)のカウンターとして派生した、男臭いメタルがスラッシュであり、そこにはLAメタルのキラキラした世界とは真逆の、ひたすらに早く激しいメタル劇場が展開されるのでした。

おそらく現在でもスラッシュメタルは、数あるメタルのジャンルの中でも、メインストリームとして人気があります。
時としてダサすぎるアートワークや、若いのに何故か垢抜けてないファッションに身をつつんだ、スラッシュメタルバンドは数知れず。

スラッシュメタルを余り聞かない、若かりしヘッドバンカー達に見て頂きたい映画です。DVDちょっと高いけどね。
べりち

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