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お姉さんが行く!のpandaのネタバレレビュー・内容・結末

お姉さんが行く!(2007年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

コ・ソヨンさんが出演されてるということで、他の情報なしで鑑賞。

好みが分かれる映画だと思うが、私好みの映画だった。

全体的にラブコメ、そして、タイムリープあり。

主人公が後悔している、苦い初恋の記憶。過去に戻れるチャンスがあったら?

私くらいの年齢になると、ふとした拍子に過去の出来事を思い出したり、身近な人が言った言葉が頭によみがえったりする。そして、しみじみする。

だから、この映画は心に染みた。こういう映画に突っ込みは要らない。

自分が学生の頃には気づかなかった、自分のことを思ってくれてる男子とのやりとりが、良かった。
大人になったからわかること、それでも、若いときに通る道やそのときの気持ちは、簡単に変えられるものではない、通るべき経験すべき道があるんだなぁ、だから今の自分がいるのだなぁ。

お母さんとの会話がまた泣けた。

若いときには自分の目からしか見えてなかった周りのことも、大人になってからだと感じかたが違う事、うまく表されていた。

満足の映画だった。




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年のせいか、例えば先日、年末に実家の掃除をしながらふと、この同じ場所に父がいて母がいて、弟と四人で暮らしてた頃の風景がよみがえった。母が書いたスケジュール手帳が何年分もでてきて、つい読みふけった時にも、込み上げるものがあった。私が結婚する前の頃、出産した頃の手帳や、孫の成長に伴う色々なメモに、母目線でのその頃のことが書いてあった。
母はフルタイムで働いていたので仕事の予定や友達や習い事のメモもあった。あの頃、私目線からしか母をみてなかったが、忙しい合間を縫って、娘(母にとっては孫)を預かってくれたり私たちと外出したり、それを楽しんでくれてたんだなぁと、感じた。手帳にのってる予定の一部は、私の歴史でもあった。

私に弟はいるが、地元にはいないので、母の世話は私しかいない。入院し退院して施設に帰ってきて、足が動きにくくなった母。世話といってもほとんどをスタッフのかたにお世話になっているので、偉そうなことは言えない。本当にありがたいことだ。けれど、なにかと連絡がきたり、着るものや身の回りの買い物、母の通院付き添い、相談など結構やることは多い。それがまあまあ重なっていたので、実はかなりしんどくなっていた。そういう私をみて、今日は行くのやめたら?と心配してくれる夫にまで腹を立て、黙っていかせてくれたらいいのに、とぎすぎすしていた。もっともっと大変な人もいらっしゃるだろうに。

この母の手帳を見つけたら、そんなこと思った自分が恥ずかしくなった。

手帳の中の母をみて、この映画のように過去に戻れたような感覚だった。
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