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ピンクの豹のandesのレビュー・感想・評価

ピンクの豹(1963年製作の映画)
3.2
テーマ曲やキャラクターなど文化的に有名な映画。そして映画自体はたいしたことのない緩いコメディ。
一応、ファントムが主人公だが、怪盗としての活躍もあまり描かれていないので、正直凄さがわからないし、ドジのクルーゾー警部も終始浮いている。1作目ながら設定を固めているので、ドラマの総集編を見ているような感覚になる。
あと、上映時間の70%くらいはユルユルのロマコメ的展開とくだらないギャグが続くので、「何の映画を見てるんだ」という気にはなる。まぁ、この映画に真面目に突っ込んでもしょうがないけど、「面白い映画」ではないと思う。
とはいえ、しっかり興味が持続するのは役者の力が大きい。特にヒロイン2人は対照的な魅力で飽きない。カルディナーレは気高くも酔ったときは可愛いし、キャプシーヌは気品がありつつもコメディセンスが抜群である。
映像的には概ね凡庸な印象を受けるが、緩さを逆手に取ったラストのカーチェイスはまぁまぁ面白かった。ヒットシリーズなので人気なのは間違いないのだけど、評価しづらい作品。この時代は『ファントマ』とか『黄金の七人』とかユルユル映画が多い。そしてヒロインは可愛いので、なんか見てしまうのが悔しい。
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