ぴよまろ

茄子 スーツケースの渡り鳥のぴよまろのレビュー・感想・評価

3.4
「茄子 アンダルシアの夏」の続編。前作の3年後、チームの解散が決まっている中、日本で行われるロードレースに参加し、チームメンバーのプロとしての生き方を描いた物語。

前作では、主人公ペペの生き方を描いていたのに対し、本作は、チームメンバーの生き方、チームとは?といったところに焦点が当てられていました。同じロードレーサーとはいえ、その役割・得意とするところは分かれており、彼らが連携することによって初めてチームとして機能する。そんなロードレースのチームプレイが、丁寧に描かれていました。さらに、ライバル役のチームプレイが、主人公たちとは対立するものであっても、それを悪とするのではなく、戦術の違いとして描いているのも良かったです。まさにプロ同士の戦い。

そして最後に、日本でのサポートスタッフに対しても「君もチームメンバーだ」と語るのが、本作がチームに対するリスペクトを象徴していて、とても良かったです。レースに出るメンバーだけがチームではない、ということですね。

そして、高坂希太郎さんがファンである「水曜どうでしょう」のディレクター陣である、藤村忠寿さんと嬉野雅道さんも声の出演をされていることで有名。特に藤村さんは、声の質もあってやっぱり上手い。ペペ役の大泉洋さんとのやりとりは、水曜どうでしょうそのままで、笑えます。
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