いののん

ブリーダーのいののんのレビュー・感想・評価

ブリーダー(1999年製作の映画)
4.1
とにもかくにも。
まずは冒頭の10分だけでも!
映画ファン必見!


所狭しと並べられたVHS、レンタルビデオ店で働いているレニー(マッツ・ミケルセン)、お客さんから「オススメは?」と尋ねられて、それに応えるマッツが列挙することすること、すごいのなんの!
それに続いて、ポルノは?と尋ねられ、マッツから引き継いだ店員キッチョが、列挙することすること! あー、ずっと聴いていたい。


レンタルビデオ店の外壁、マッツの部屋、ビデオ店に置いてある品物の(店外から見える)レイアウト(これは中盤に)。映画をよく知る者ほど、涎を垂らすことだろう。(私は映画に詳しくないので、涎は垂らしません。)コーフンすること、間違いなし!


が、しかし。
その多幸感は、長くは続かない。


そこから、先へと進むのか。
それとも多幸感真っ只中で、やめるのか。
心の中で問うた方がいい。
だって、監督はレフンだぜ。
(そりゃあもう、ね)


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あのひどいことをされる場面の場所、『その女アレックス 』(ピエール・ルメートル著)での監禁場所のイメージに近い。
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私の知らないマッツがそこにいた。


こんなマッツ見たことない!
若っ!
コンバースのバッシュ履いて、
野球帽?かぶってるマッツ。


私がマッツと初めて出会ったのは『誰がため』、続いて『シャネル・ストラヴィンスキー』。 デンマークの至宝、あるいは、北欧の至宝とさえ言われるマッツと出会って、私はコーフンした。私が、この日本で、見つけたのだとさえ思った。なんとまあ、図々しいっ! いつも静かに佇み、たいてい、気の毒なマッツ。アメリカの超大作に出演しても、だいたい、気の毒に途中退場するマッツ。


あー、私が知らないだけだった。
マッツは、私と出会う前から活躍してたんだ。どうして、そこに考えが及ばなかったんだろう。出会う以前のマッツについて、考えたことがなかった。そういう節操のなさ、思慮のなさが、私の成長を阻んでいるのだと思う。反省。


しかも、今、確認したら、こんなに語ってしまったのに、マッツ出演作5作しか観てなかった(*2019年1月現在)。猛&省!

①誰がため ②シャネル&ストラヴィンスキー ③三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船 ④偽りなき者 ⑤ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(以上、映画館) ⑥本作品
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