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御存じ快傑黒頭巾 第二話 新選組追撃のポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

2.9
「マグナの瞳」に比べて筋が劣る。
拳銃持った勤王派と黒頭巾のヒーローに、西郷やら新選組を押し出してくるといよいよ鞍馬天狗シリーズと誤認しそうになる。まあヘボ易者は流石に独自だが。
「マグナの瞳」は高垣の書き下ろしたものはあるけど、あれを高垣黒頭巾と大友黒頭巾の分け目と見なすなら、「新選組追撃」は勤王派のヒーローとしての色が強い大友黒頭巾の更に派生。
川本修一の漫画版「新選組追撃」と内容が殆ど同じなので、時期的に漫画版は映画版のタイアップと思われる。

本作「新選組追撃」の要素にメスを入れるとしたら、薩長勤王派に運ばれる軍用金を狙って動く「新選組」と「偽黒頭巾」を語るならず者だろうか。
偽黒頭巾自体は高垣版「快傑黒頭巾」にもある要素で、高垣版「マグナの瞳」では多く出没する「ニセ黒頭巾」活かされているに対して、(1953年版「快傑黒頭巾」は知らんが)大友版「マグナの瞳」にニセ黒頭巾がない。高垣版読んでると目新しい要素ではないが、ようやく映像にて「ニセ黒頭巾」が確認できるのはヒーローもとしての味わいがある。最もニセ黒頭巾の格好した理由として高垣版の「マグナの瞳」の方が納得いくものだが。
新選組に関してはこちらも高垣版「快傑黒頭巾」で既出の要素だけど、ただ清川八郎という男が「新選組追撃」にはいない分、新選組のキャラクターの立ち位置に関しては、快傑黒頭巾よりは存在感ある。

筋自体は漫画と変わらないが、でも時代劇はやはり映像で見るのが一番だ。殺陣のアクションから立ち回り。本作に少しある芸に関しては、圧倒的に時間経過の連続的な動きのある映像の方が、漫画版の画に比べて面白さを改めて感じた。
あとはたぶん日本映画でお獅子姿が活躍する映像と動作も見何処かもしれない(これ以外にお獅子姿が活躍する映画観たことない)