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ミステリー・ストリートのJeffreyのレビュー・感想・評価

ミステリー・ストリート(1950年製作の映画)
3.0
「ミステリー・ストリート」

本作は1950年にジョン・スタージェスが監督したノワールで、原作はロバート・アルトマンである。さて物語は、ボストンのナイトクラブのブロンドのウェイトレス、ビビアンはある夜、酔っ払いの男を店から連れ出し、彼の車を運転してボストンから遥か離れた海岸近くまで行く。しかし、途中、彼を車から放り出し車を盗んで逃走する。その後、彼女は謎の殺人事件の犠牲者になってしまう。翌日、酔っ払いの男は保険会社に車の盗難を報告するが、妻とのトラブルを避けるため運転したブロンド娘の事は伏せておいた。数ヶ月後、海岸でブロンド娘の白骨死体が発見される。バーンズビル市警のモラレスはボストン市警と共同でこの謎の事件の解決に乗り出す…。ハーバード大学のマカドゥー教授の協力で、犯罪捜査に使用される科学鑑定の技術を駆使して、女の正体を突き止めようとする…と簡単に説明するとこんな感じで、全面協力のもとハーバード大学の法医学研究室にカメラが入ったとのことである。FBIが協力して、犯罪捜査のノウハウを開示した作品でもあるらしく、アカデミズムがその見物内部までハリウッドを招き入れたのは極めて珍しいと当時話題になったそうだ。犯罪撲滅と言う趣旨もあるために承諾されたのではないだろうか。それにしてもケープコッドは砂浜と海岸線の美しい風景が目に焼きつき、アメリカの画家たちが好んでいたバカンス地であった事もなんとなくわかる。真犯人を推理し、脅迫に至るまでの過程は面白かった。
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