映画監督であり、シュルレアリストであるヤンシュヴァンクマイエルの短編映画です。
灰色の粘土が闇の中から現れ、次々と体の部位をくっつけて変態していく様子はまるで世界を覚えたての子供のようでした。不思議…
小さな部屋に手が入ってきて目が入ってきて、耳が蝶々になってとんできて…
その後も脳や性器や、色々と体の一部が入ってきて人間が作り上げられていくお話。
舌が本物かと思うほど妙にリアルだったけど、本物…
なんでこの部位の順番なんだろう?
男性器の扱いの意味はなんだろう?
どうして最後に明かりを消したんだろう?
個が集まり一つになると身動きが取れなくなったの?
今いる部屋は、作り出したものには小さすぎ…
闇から始まり闇に終わる
ショートなストーリー。
次から次へと現れ、
然るべきところに収まる
「パーツ」たち。
全てが揃い、知恵がついても、
結局は身動きができなくなる
そんな皮肉な結末に
私たち…
あまりシュヴァンクマイエルの作品を観たことはないけど、解体が軸で描かれることが多いように思うが、この作品は構築が描かれている。何より人間を。そういう点が興味深い。
脳みそは後から入れていたけど、その…