やま

海がきこえるのやまのレビュー・感想・評価

海がきこえる(1993年製作の映画)
3.9
高校時代の拓はただ無邪気というかあまりにも他人に無知なだけだと思った。
だからと言って自分本位というわけではないけど。
言うとすれば視野が狭いというかステレオタイプな田舎の少年っぽいかんじというか。

拓を含め高校の同級生たちが、里伽子の性格から感じられる育ちの悪さ(貧乏ではない)が時間の経過と青春という枠組みに思い出を押しはめることで美化しているのが結構キツかった。
放映当時と今は時代が変わっているから同じ基準で物事を言うことができないのは当たり前として、高校で過ごす時間が人生において、"友達といろんなことを経験して、後々良いものであったと共感するための期間"を過ごす場所という描かれ方がされていて、都合の良いように考える登場人物がたくさんいるのは良くない世界だなと思った。
身近に感じることが少なからずあるこの感覚に気持ち悪さを感じた。

ここ20年で放映されたほとんどのテレビアニメよりは全然良作
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