おとう

海がきこえるのおとうのレビュー・感想・評価

海がきこえる(1993年製作の映画)
4.0
「意味もなく吉祥寺駅に行きたくなる映画」

90年代の高知が舞台の青春アニメ。主人公の高校2年生杜崎と親友松野、そして東京から転校して来た里伽子の3人が織りなす青春模様が30過ぎのおっさんには眩しすぎました。

彼らのような経験はしてませんが、なんというか、自分の青春を追体験するかのような感覚でした。昨今の青春モノを観て同じような感覚になる気はなぜかしないのですが、本作はそうさせる何かがありました。

昭和後期〜平成初期のカルチャー、ファッションetc…な描写も素晴らしいです。

観た時の年代によって受け取り方が違うであろう作品ですね。学生の時、上京したての時にも観たかったなあと思いました。次は子供がある程度大きくなった時に観たいです。

ジブリ作品は割と金曜ロードショーで目にしますが本作はなぜか全く観ない。理由はなんとなくわかります(笑)

吉祥寺駅に始まり吉祥寺駅に終わる映画。時にラストはアニメ界屈指の美しさだと思います。
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