李

海がきこえるの李のレビュー・感想・評価

海がきこえる(1993年製作の映画)
4.5
「高知・夏・17歳 ぼくと里伽子のプロローグ」
エモが致死量に達しててしんど、、、
現実離れしていなくてどこかリアル。異質で少し大人向けなジブリ作品。

瑞々しくて眩しくて… 高校時代の淡い恋心と親友との関係。教室から窓の外を眺めるシーン、杜崎くんがホテルで困った顔をしながらも里伽子をそっと抱きしめるシーンetc どのシーンも絵のタッチがすごく好き。そして何よりも1番好きなのは、少し大人になってからの同窓会のシーンとその後。気恥ずかしくて正直になれなくて、、あの頃の気持ちを振り返って高知城の前でノスタルジックな気分に浸る杜崎くんの姿に、こちらも懐かしいような切ないような悲しいような気分になっちゃう。お風呂で寝る人に会いたい発言の又聞きももう最高にずるいワンシーンだし、吉祥寺駅でのラストもエモくて最強すぎる… スマホがない時代っていいなぁ。

ただ、強がってるだけかもしれないけど、ヒロインの里伽子の言動がかなり自己中心的で全く感情移入ができないのが最高の難点。これがもう少し控えめだったら…でもこういう女の子ってもしかしたら魅力的なのかもしれない。そして、さらりと東京について来てくれ、風呂場で寝てくれるただただ優しい杜崎くんは凄くモテそう。あ、好きな女の子にだからやるのか!笑 にしても杜崎くんかっこいいなぁ、私が付き合いたい(黙って)

甘酸っぱい思い出を思い出させてくれる爽やかな倦怠感が、夏の終わりにピッタリな作品でした。またいつかの夏の終わりに観たい。観る。作画もストーリーも、ジブリで1番すき!大すきー!

追記)好きすぎて、原作小説2冊とも買って読了した!読むと里伽子が好きになる。死ぬまでに聖地巡りしたいな〜 高知行きたい。
李