おかいものにゃんぽ

IT/イットのおかいものにゃんぽのネタバレレビュー・内容・結末

IT/イット(1990年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

リメイク版鑑賞前に観ておこう!と。原作は未読です。

不気味な殺人ピエロ、ペニーワイズのジャケットが有名すぎる本作、
他の方も書かれているようにスタンドバイミーのホラー版…といった感じ。

不良グループにいじめられっこグループ、高圧的な親、神経質気味な兄と無邪気な弟、過保護な母親、リアリスト、温故知新タイプ…
わかりやすいけれど 誰にでも思い当たる部分がありそうな登場人物たちです。
(個人的には「シークレットウィンドウ」「ドリームキャッチャー」など近年よりのものよりも、昔のスティーブンキングものの方が共感しやすい気がします。)


両面再生タイプの古いDVDで観たんですが、
A面(前半)は主要な5人の登場人物+いじめっ子リーダーの今と昔の紹介、
町で起こった不可解な子どもの連続失踪/死亡事件とその犯人とおぼしき不気味なピエロ・ペニーワイズが垣間見えるシーン、
5人がペニーワイズとどう接触したのか?などなど、
見る側の興味もあって、さっくり見れてしまいます。

後半は大人になったしがらみやら、まさかのピエロの正体やら…

劇中のオチからいけば、
ホラーものからモンスターものに変貌してしまうので「ドリームキャッチャー」やらシャマラン監督の「サイン」の後半にも通じるツッコミどころ満載な感じになります。

が、ペニーワイズって何だったんだろう?
アイツの正体は…比喩的に恐怖?死?など、
作者の意図が何かあらはず…と勘ぐって 考えると、オチ以上に得るものはあるかと。

でも、約2名、命落とさなくてもよかったんじゃない?とは思いますが。

… … ビルの弟に関して言えば、
子どもは不意に思いもよらないところに興味を示したり、大人になったら気づかないようなことが原因で事故だとか、悲惨な死に方をしてしまうものだよなぁ…と。

少しだけニュースになった子ども同士の失神ゲームで一時意識不明とか…、
姿の見えるピエロの方がよほど、当人や家族も怒りや恐怖をぶつけるターゲットが分かりやすい場合もあるよな、とも思います。
現実では悪ガキに天罰はくだらないので、
まっこうから叱責しにくい現代の方がよほど苦しいかもしれない。

【おまけ】映画やDVDで、
いっそ、キング映像化作品でモンスターものホラーを楽しむなら「ミスト」。
トラウマになると有名な作品ですが、あーゆー環境下でこそあぶり出される人間性とか、X-ファイル並みのクリーチャー気になって仕方ないから映った時の恐怖とか…。

ホラーではないけれど、キング関連で昔の作品やタイムワープとかSFがお好きな方は「ランゴリアーズ」(こちらも長いです…)など、機会があればお試しあれ。