ひゅうどんこ

武士の献立のひゅうどんこのレビュー・感想・評価

武士の献立(2013年製作の映画)
3.8
 舞台が江戸時代の加賀藩、配給松竹、脚本に柏田道夫が参加、撮影監督に沖村志宏、中村雅俊がキャストインしている以外、『武士の家計簿』と何ら関係ありません。

 本作は、『武士の家計簿』に乗っかった2匹目のドジョウなんて言う人もいますが、私としては映画の出来単体なら、100点満点中10点くらい差をつけてコチラの方がいいなとさえ思います。
史実の加賀騒動を少しでも予習しとくのもいいかもしれませんね。

 メインとなる舟木家は、夫 舟木安信(高良健吾)、妻 春(上戸彩)、父 伝内(西田敏行)、母 満(余貴美子)という家族4人。春自体(もしくはキャラクター設定)は、作品上の創作人物かと思われます。

安信中盤までの情けなさ、春の健気ながら芯の強いところ、父ちゃんの春へ向けられる絶大な信頼感、母ちゃんのさばさばしながらうっかり口滑らす天然感、予想外に良くて嬉しくなりました。

 お城の調理師さん舟木家は、舟木甚助(初代)→伝内包早(2代目)→長左衛門安信(3代目)→知右衛門安通(4代目)→伝内光顕(5代目)→伝内忠之(6代目)、と幕末まで続きますが、2代目と3代目がそうですね。

 伝内包早は、料理本とともに、『舟木伝内随筆』という非料理本も遺しています。
その中で、読書のすすめにも触れているそうで、、
「漢字で難しく書かれているなら、読みやすい字でわかりやすくまとめてあるのを読めばよろしい。世間には、難しい本を読んで暗記したからと自慢しながら、心卑しく家庭も上手くいってない人も多い。そんな人を真の読書家とは言わない。読んだ読んだといったって、解説を見聞きしたりして中身を理解していなければ、何の役にも立たない。」
、、と書いています。
すんません伝内さん、これからはちゃんと読書します。

 金沢の名産に「すだれ麩」というのがあるそうで、これも伝内包早考案だとか。それを使った金沢の郷土料理 (加賀料理) 、「鴨とすだれ麩の治部煮」も美味しそう🤤

 加賀藩のあった石川県には、未だ一度も足を踏み入れたことがありません。私の好きな某スポーツ🚶‍♂️🚶🏻‍♀️も日本一盛んであることだし、行ってみたいなぁ🙄