るるびっち

ホワイトハウス・ダウンのるるびっちのレビュー・感想・評価

ホワイトハウス・ダウン(2013年製作の映画)
3.5
同年の『エンド・オブ・ホワイトハウス』と丸かぶりの作品。
エンドより良い点は主人公が少し頼りないボンクラな事と、主人公の娘が活躍するところ。
ジェラルド・バトラーでは強すぎて、全然ハラハラしない。
こちらは少々ボンクラなので、安心できなくて良い。
あと敵の正体を外国人にせず、自国の「戦争大好きクズ人間」達にしたのも好感が持てる。他国のせいにしちゃいかんよ。自分正義になりがち。

いずれにせよ、映画内の大統領はカッコイイ。
国民側を向いた民衆のヒーローで、命がけで守りたい存在だ。
これが日本の総理大臣だったらどうだろう?
SPが命がけで守ろうと思うか??
守りたいからではなく、任務に忠実だから守るだけだろう。
もちろん映画だから良く描いている。本当はトランプやブッシュが居る。しかしトランプでも、一応貧しい保守層の国民の方を向いていたのではないだろうか。
日本の政治家は利権や党のことしか考えていない。国民の方を向いているとは思えない。
コロナで入院もできず放置されているのも、保健所の既得権益を優先しているから体制を変えないのだろう。
また一年半経っても病床を増やせないのは、献金の多い医師会に忖度しているからだろう。利権や金の方を向いていて、国民の命に対してはそっぽ向いている。
そんな、そっぽ向き大臣たちを命がけで守る必要があるのかどうか。

野党時代に、幾ら国債発行しても自国通貨建ての日本は財政破綻しない、と豪語していた麻生太郎は財務大臣になったら180度発言が変わった。
海外の多くの国が、緊急事態で大量の国債発行して国民に給付金を配ったり消費税を下げたりしているが、日本は10万円配ったきりだ。
企業や雇用絡みで給付しているというが、支払いが遅かったり提出書類が難しかったり、いやらしい行政ハラスメントぶりだ。

これらの大臣や医系技官・財務官僚が、テロリストの人質になっても助けたいかな?
「どうぞどうぞ」と、ダチョウ倶楽部みたいに勧めるかも。
残念ながらアメリカ映画のように、一生懸命政治家を守る映画なんて作れない。
だったら、いっそブラックコメディにすれば良い。
病院をたらい回しされて、入院出来ずコロナ死した人の遺族が、テロ化して総理や財務大臣や官僚を誘拐して立てこもる。
しかしSNSでは、テロ側を応援するネット民が続出。
財務省に防衛費を減らされた自衛隊も、予算超過を理由に中々出動しない。
テロリストにコロナ入りお注射を「ワクチン接種」と打たれ、重症化した大臣たち。やっと救出されるが、病院をたらい回しにされてしまう。
救出を残念がる国民の反応を見て、医師会側が手を回したのだ。
既に、野党側を勝たせるよう献金がされていた・・・
身をもって苦難を味わってもらおう。
胸のすくヒーローアクションは、ヒーロー不在のこの国では作れない。
しかし黒い笑いに満ちた喜劇なら、闇の多いこの国で大量生産できるだろう。
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