真っ黒こげ太郎

デス・レース3 インフェルノの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

4.0
※本レビューは隠してはいますがラストの展開にやや触れています。
ネタバレにならないようにしましたが、もしネタバレになってしまっていたらごめんなさい。



シリーズ史上最高の壮絶バトルが幕を開ける!!

…最高じゃなくて最長(走行距離的な意味で)なんですがそれは。




ターミナルアイランド刑務所内で人気を博している囚人同士で競わせるバイオレンス・リアルマリオカートな死のレース「デス・レース」。
花形覆面レーサの「フランケンシュタイン」はレースに4回勝ち残り、あと1勝すれば自由が得られるのだ。

だが、そんな中で大富豪のナイルス・ヨークが「デス・レース」主催のウェイランド社を買収!!
ヨークは「デス・レース」を世界規模のフランチャイズにしようと企んでいた。

ヨークはフランケンシュタインのお約束を破り捨て、アフリカ南部のカラハリ砂漠の刑務所へ彼や仲間達を移送する。
広大な砂漠の刑務所で、囚人達の死のレースが始まった。




囚人同士の死のカーレースを描いた、バイオレンス・カーアクション、第三弾。
監督と主演は前作同様にロエル・レイネさんとルーク・ゴスさん。

「デス・レース」シリーズ3作目となる今作は、刑務所を飛び出しアフリカ南部の広大な砂漠を舞台にレースを繰り広げます。
また、今まで不明瞭だった1作目との繋がりがガッツリ描かれる。


が、いきなりレースが買収されて他の刑務所に収監され、主人公の約束がペイされて、結局意味のないレースをやらされる誰得展開が掛かれたりと、話的には前作以上に盛り下がった感が否めない。
前作もそこまでしっかりした話があった訳じゃないけど、一応「フランケンシュタインの誕生」という筋書きや一作目を踏襲した展開があった分、まだ内容は纏まっていた。
今回も「1作目への橋渡し」という展開はあるけど、それも最後の最後なので、全体的にレースを行う必然性が殆ど無くなってしまったのが残念。

肝心のレースも今回は始まるのがかなり早いが、野外の長距離レースとなり、「刑務所内での殺し合い」感が無くなり車を間延びしながら走らせてる感が強く出てしまった。
(バイオレンスな肉弾戦パートもあるが、添え物程度。)
野外に出た事で周囲のゲリラに襲われたり、外に逃げた逃亡者がミサイルで狙撃されたり、仲間の一人が戦いに巻き込まれ殉職したりと、新しいネタこそあるものの上手く活かせはいなかったように思える。


そんなこんなで残念な要素がかなり目立つ出来栄えになってしまったが、銃撃、爆破、カーチェイスはしっかり展開されており、B級娯楽アクションとしては安定して楽しめる。

長距離のカーレースアクションも間延び感が強いとは言え、武骨な車が荒野を爆走しながらド派手にクラッシュし、火薬の大爆発がガンガン盛り込まれる。
ゲリラが乱入したり、悪徳刑事たちと死闘を繰り広げたりと、レーサー以外にも死人や敵がバンバン出てきたおかげで火薬量やドンパチの増加につながっているのはシンプルに嬉しい。
破壊描写も申し分なく、家屋に突っ込んで大爆発したり、トンネルの出入り口が壮絶に爆発したりと、Vシネ映画なりにドンパチ成分はしっかり補給出来ました。


後、今回は何度も言った通り1作目への橋渡しを済ませる。
のだが、そのラストは話がアレな今作の中では結構うまく捻ってあった。

正直、前作と今作であれだけ主人公として頑張ったカールだが、1作目がある以上どんな末路を辿るのは確定してるわけですよ。
しかし、今回のラストはまさかのどんでん返しの連続が展開され、まさかまさかのハッピーエンドに!?
(ある意味、1作目のクライマックスのオマージュと言えるのかも。)
正直やり口はかな~り無理があったし、種明かしの連続はベタだし捻りがないけど、まぁめでたしめでたしならいっか!!w



という事で作品としての出来栄えはますますグレートダウンしたものの、ドンパチ系のポップコーン映画としては安定した出来栄えだし、爽やかハッピーエンドを迎えつつもしっかりシリーズの繋がりを描ききっており、何だかんだで私的には楽しめました。

相変わらず1作目レベルの出来を期待してはいけませんが、VシネB級ドンパチ映画としては十分楽しめると思うので、興味があれば見てね。



という事でこれで綺麗にシリーズ完結…。

と思いきやまさかの続編がありました。w

という事でまだシリーズ追いかけは最終回ではないぞ。
もうちっとだけ続くんじゃ。w
(レンタル店に置いてないからネットレンタルで取り寄せるしかないけどな!!!)