猿山リム

彼が二度愛したSの猿山リムのレビュー・感想・評価

彼が二度愛したS(2008年製作の映画)
2.4
 小説『これは経費で落ちません!』の9巻を読んで感想を書き込むサイトに「森若さんには、恋愛よりも、もっと映画を観て欲しい・・・。」と書き込んだら(と言うわけでも無いだろうが)10巻で登場した映画なので、心して鑑賞(?)。
 
 タイトルがよくわからないが、原題がDeception(欺くこと)なので、どっちが良いのかよくわからない。
 原題だと、速攻で「詐欺モノ」とバレてしまうが、原題を知らずに素の状態で鑑賞しても、ほぼほぼ開幕から展開は読めてしまう。
 多分、ミステリに理解がありすぎの真面目すぎの脚本家が、基本から一歩も出ずに構築したバレバレのミステリを、ミステリに理解のない監督(等)が、映画向けにアレンジした結果なのかなと推測。

 主人公の会計士が、会員制のセックスクラブでうつつを抜かしていて、恋に落ちる話。
 邦題に拠ると彼はこの女性を2度愛すことになり、原題だと「欺く」か「欺かれる」ことになるわけだ。

 ミステリ好きなら、すぐ見抜ける…見抜けすぎて、見抜くことまで計算されているかも知れないと警戒しちゃうほど。
 映画好きは、別の映画の影を見てしまうかも知れない。
 わたしも一応、その可能性は視野に入れた。

 ミステリ的には、おかしいところが少ないので、ココが変な作品よりは十分楽しめる。
 映画的には、演者の豪華さを観るべきなのでしょう。
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