片腕マシンボーイ

ゾンビ・ブライドの片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

ゾンビ・ブライド(2013年製作の映画)
3.5
勿体無い!
本作、ジャケを見る限りシャバシャバなポンコツホラーを想像しそうなもんですが…
まさかの良作!
本来ゾンビ映画には欠かせないハズなのに、最近のゾンビ映画には忘れられがちなものが全て詰まっています
すなわち、ゾンビにただよう哀愁や、家族や友人など身近な人々に訪れた悲劇など、ゾンビを、たんなる怪物ではなく、ゾンビという確固たる存在足らしめている要素がしっかり描かれているのであります、キュンキュンしかない!

不倫相手の課長に殺されてゾンビになってしまったんやけど、実は世間には人知れず暮らすゾンビで溢れてて、良いゾンビに救われたヒロインがゾンビ的にも人間的にも成長してくよ、って話

まずは本作…ホラー要素0です、運悪くゾンビになってしまった女の子の成長物語なんでゾワゾワよりもキュンキュン目当てで観るべきと思います
そして、ゾンビがあまり恐るべき存在として描かれていません、運悪く家族がゾンビになってしまった人々は闇の人肉売りおじさんから肉を買って家族ゾンビに与えています
ゾンビ達も人肉さえ欠かさず食べていれば脳細胞が活性化し非常に健全で人間的な生活を送る事ができます
ヒロインを救うおばちゃんのゾンビなんてスナックのママとしてゾンビになってしまった人々に日々癒しを与えています、ママの人肉ハンバーグは絶品!らしいです

いつか訪れるパンデミックに対応すべく、ゾンビに襲われたらどう対処すべきかを日常的にシュミレーションしているマシンボーイですが、来るべき未来がもしこのような優しい世界だったなら…と甘い空想に溺れそうになりました

しかし騙されてはいけない!本作は何らかの組織が秘密裏に大衆の目に触れやすいTUTAYAに紛れ込ませたプロパガンダ映画なのかもしれないのだから…
ゾンビに対する危機感を希薄にさせておいた上でゾンビウィルスを搭載したミサイルを撃ち込む、ゾンビウィルスの入った食品をバラまく、ゾンビウィルスに感染した人々を街に放つ
元よりゾンビに対する危機感を持ち備えているところにゾンビウィルスをバラまくより格段に効果が向上することでしょう
こんな恐ろしい手段を講じるんはどこのどいつだ?隣国の変な髪型のあいつか?どこぞのカルト教団か?世界侵略を目指す悪の組織か?
みづなれいのゾンビおっぱいで我々を骨抜きにしようだなんて…なんて恐ろしい

みんなも来るべき終末世界を生き残りたければ騙されてはならない!日々ゾンビに対する危機感を育み、いざという時どう行動するか?しっかり考えておこうな!