青木悠

コン・ティキの青木悠のレビュー・感想・評価

コン・ティキ(2012年製作の映画)
3.8
事実を元にしてるから当然だが、話に無理がなく、海の上でありえそうな危険の展開が、ハラハラして楽しかった。自分もヨットに乗せてもらった時に知ったけど、予想外な海の生き物といきなり遭遇する事とか、本当に起こる。しかも割と頻繁に。

主人公の目的と過程と成果が分かりやすく詰め込まれていて、特に現実の未知なる世界や冒険が好きな人にとって、自己投影しやすいように思う。この映画を見た好奇心旺盛な子どもたちが、自分も探究心を突き詰めたいと夢を持ちそうで良い。そういう意味ですごく意義のある世に出すべき映画だと思う。

人類学者は素晴らしい。偉大。でも同時に、科学者全員に言える事なのかもしれないが、世の中に周知されて経済的な支援を受けて研究を持続させるには、話題性が無いと難しい。そんな悲しいというか歯痒い一面も見えた。