冷蔵庫とプリンター

アドベンチャーランドへようこその冷蔵庫とプリンターのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

『スーパーバッド』のグレッグ・モットーラ監督作。お下劣コメディのイメージで見始めたが、こんな繊細な童貞文学を撮れる監督だったとは。

まずこんな童貞文学=性的ファンタジーの舞台が「アドベンチャーランド」って名前なのも最高であるが、特に前半の展開は、土俵に立てていると本人は思い込んじゃってる感じが秀逸な出来で、明治近代童貞文学の代表作、夏目漱石の『三四郎』を想起させる。
美禰子を演じた(違う)クリステン・スチュワートが素晴らしく、一種のドリームガールではあるものの、どこか手の届かない感じがよく出ている。
マルガリータ・ラヴィエヴァの溢れ出る"一軍女子"感も素晴らしいし、ライアン・レイノルズも意外にも二枚目の役柄がフツーにハマっている。

モテているようで、実際はマリファナを大量に所持していることでコミュニティに必要とされてるだけ(+本命への当て付け)ってのが、痛々しいばかりでなく、一抹の切なさを覚えるところ。たまらん。

したがって、若干期待外れの願望成就ラストはベッドの中での妄想であるという解釈を推したい。