KANA

攻撃のKANAのレビュー・感想・評価

攻撃(1956年製作の映画)
3.6
第二次世界大戦中のヨーロッパ戦線を背景に、軍隊内部を告発したアルドリッチ作品。アルドリッチといえば傑作『何がジェーンに起こったか?』しか観たことなかったけど、本来は男臭い反骨精神溢れる映画で定評があるそうで。

戦場では出来損ないの上官を持つ部下たちは死ぬ運命にある。そういう意味ではこれは反戦映画といえる。と同時に、わがままな上司と振り回される部下たちの葛藤を描いた普遍的な人間ドラマでもある。
バートレット大佐、クーニー大尉、コスタ中尉、ウードラフ中尉の絡み合う人間模様はホントにドロドロしていてむしろ敵国に対する思い以上にも感じた。
実際いちばんのインパクトはドイツ軍との戦闘シーンよりも何よりもコスタ中尉(ジャック・パランス)の反骨魂。最期の無念の表情の凄まじいこと!

邦題が似てるキューブリックの『突撃』(これあんまりキューブリックらしくない作品だけど)と内容(コア)も似てる気がしてならない…。ともあれ、こういう骨太作品も大好き。
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