えむえすぷらす

ラッシュ/プライドと友情のえむえすぷらすのレビュー・感想・評価

ラッシュ/プライドと友情(2013年製作の映画)
5.0
原作や元にした史実についてどこを拾って映画にするのか、というのは映画を見る際の私の楽しみの一つです。
本作もその違いがなかなか面白い。
例えば日本GPの後、ヘリからラウダ夫妻が優勝したハントを見つめるシーンがありますが、ラウダ夫人はニキの負傷後しばらくサーキットには来ておらず、この時もいなかったらしい。加えてニキもリタイア後すぐサーキットを離れていてレースが終わった時その場にはいなかったとの事。(Wikipediaより)
嘘か本当か分かりませんがハントの生命力はとんでもないレベルで日本GPの間も頑張っていた等、本当なら映画の方がわりと割り引いた作りになっているなと思ったり。

映画のディティールは素晴らしい。当時のF1やF3の再現度は高く、F1だとティレルのあの6輪レーシングカーも登場。迫力ある映像を当時のフィルムの色調で再現していて、そこでリアリティーの水準を高める事に成功している。

映画のテーマ自体は最後の邂逅が全てではないでしょうか。説明的ではありましたが、二人の生き方の共通項と違いが明確にされて良かった。