Tully

マレフィセントのTullyのレビュー・感想・評価

マレフィセント(2014年製作の映画)
5.0
本作は、「マレフィセントの視点」から描かれる「眠りの森の美女」という所が、興味深く、面白い。今までの、マレフィセントに対する認識は「オーロラ姫に対する嫉妬から呪いをかけた魔女」というもの。でもマレフィセントは、元は木の妖精で、明るく無邪気な少女。それがどうして、邪悪な魔女になってしまったのだろうか。その謎が、本作で、明かされる。幻想的な映像は、とても美しくて素晴らしい。マレフィセント率いる妖精界対ステファン王率いる人間界。戦いのシーンは、スピード感と迫力があり凄い。赤ちゃんのオーロラ姫は、天使のような笑顔で可愛い。アンジェリーナ・ジョリーは、幼い頃からマレフィセントが大好きで、絶対にこの役を演じたいと願っていたそうだ。アンジェリーナ・ジョリーはインタビューで「大人になって、マレフィセントを眺めると、人間とは様々な側面、可能性があるものだと感じるわ。私たちはプリンセスであり、魔女であり、楽しい部分も邪悪な部分もある。完全に一つのタイプには分けられない。母親だって攻撃的になったり、防衛本能が強くなったり、面白い所を見せたり色々な面があるでしょ。私が、これまで演じてきたキャラクターの中でも、マレフィセントは、そういった要素全てを兼ね備えている人よ」と語っている。マレフィセントは、尖った角、高い頬骨、黒の衣装と不気味な外見だが、特殊メイクアーティストの第一人者「リック・ベイカー」がメイクを担当していて、顔にシリコンを付けて、頬骨をかなり強調したり、ヤギの目をベースにしたコンタクトレンズを付けたりして、細部までこだわっている。アンジーは、今回は演劇スタイルの腹式呼吸でセリフを言っていて、基礎をしっかりさせるためコーチのレッスンを受けたそうだが、圧倒的な存在感母性を感じさせる演技で、難しい役柄を演じ切り妖艶な美しさで熱演。16歳のエル・ファニングは純粋無垢で、可憐な役柄にピッタリはまりとても良い。幼少期のオーロラ姫は、ブラッド・ピットと、アンジーの実の娘である、ヴィヴィアンが演じている。本作は、実子養子を含めて6人の子供を育てる。アンジーの、私生活がリンクする。「真実の愛」「許すこと」「慈愛」ストーリーは、「アナと雪の女王」に、ややかぶる。でも本作は、実写だし又全然違う雰囲気で楽しめました。クスッと笑えるシーンや、目頭が熱くなるシーンもある。大人も子供も楽しめる、素敵なファンタジーです。
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