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キャプテンハーロックのsithmaroのレビュー・感想・評価

キャプテンハーロック(2013年製作の映画)
1.5
ハーロック要素はキャラクターの見た目だけで、設定も何もかも別の「何か」でしかない。
自分がかつて憧れたハーロックはそこにはいない。
過去に捕らわれ、ひたすら後ろ向きな格好悪いだけのハーロック風の人がいるだけ。

『わが青春のアルカディア』の主題歌の、

前だけを見つめて俺は旅立つ、
終わった昨日に悔いはないから♪

という歌詞に歌われるようなハーロックはどこへ行ってしまったのか?
たぶん作っている人たちにはハーロックに対する思い入れのようなものがないのだろう。

もちろん原作コミックや、これまでのアニメも決して手放しで誉められるような作品ではなかったが、一貫してハーロックの格好良さだけは崩さなかった。
そこを崩し、やけに小物臭い、人間臭いハーロックなんか見せられたところで、往年のファンはどうすればよいのか?

「ハーロック?知らね?」
って人には需要はあるかもしれないが、『キャプテン・ハーロック』というタイトルを掲げている以上は、それではいけないのではなかろうか?

こういう作品を作りたいのならば、全く別の作品でやってほしい。

キャストには特に不満はない。
小栗旬のハーロックは井上真樹夫のそれには及ばないが、及第点だと思う。
結局のところ最大の問題は脚本なのだろう。
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