ソフトコアポルノというジャンルを確立したフランス官能ドラマ。
若妻エマニエル夫人が、外交官である夫の赴任先バンコクで、自由奔放な性生活にハマっていく。
「愛は官能の探求だ」
これがかの有名な『エマニエル夫人』ですかー。男性監督が撮った、露骨なエロ描写のある作品なのに、イヤラシさを感じないのが不思議だった。官能映画というよりむしろ、高尚な文芸映画を観ているような気分になった。
バンコクのエキゾチックで開放的な雰囲気や、主演シルヴィア・クリステルのアンニュイな雰囲気が良かった。
"メロディ ダムル シャントルコル ドゥ マニュエル~"♪。ムードたっぷりなメロディが耳から離れない。
本作がヒットしたという事実はにわかには信じ難いが、"女性の性の解放"が叫ばれていた当時の時代性と見事にマッチしたのだろう。男性に搾取されているとは思わなかったのか?という疑問は残る。
一番の衝撃は、ポール・ニューマンがおかずにされていたこと。あとは、ぼかしがゼロなことと、飛行機内での大胆なセックスシーンにも驚いた。
パケ写にもなっているシーンは、『氷の微笑』の元ネタ?
エマニエル夫人に性愛学なるものを説くダンディなムッシュは、何者?
ラコステのポロシャツでスカッシュ。
464