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江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者のPのレビュー・感想・評価

5.0
見て、見られる。この往復するまなざしに性的興奮を覚える、独身者的物語。同士以外の人間など消費材に過ぎず、彼らは二人だけの空間で、二つの目という孔を際限なく接近させることによってのみ欲情することができる。
ラストのシーンはまさしく驚天動地というよりほかないが、独身者同士が交わってしまう末路に対する一つの解ではないか。彼らが交わるときには、強制的な死だけが、その過ちを否定しようとするのだ。
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